メモ(完全私見):ツール、コンタ君とランスの戦い

コンタドール、スペインに帰国して気持ちが落ち着いたからなのか、
ツールドフランス期間中は決して明言しなかった
「ランスとの緊張関係」について記者会見で話していました。


やっぱり、かなり悪い状態だったようで。
その緊張は、スタッフやチームメイトに影響を及ぼす程のものだったとの事。


思えば、横風分裂でランスがタイム差を稼いだ第3ステージから
2人の緊張は始まっていたのでは、と思います。
コンタ君としては、自分を後方に置いてタイム差を広げるランスの行為を
何とも思わないと言えば嘘になります。
あのステージから、チーム内でのリーダーの位置をかけた2人の戦いが
始まっていたのではないでしょうか。


そして、総合タイム差でランスを上回ったアンドラのステージ。
たとえ「チームの作戦外の動き」とランスやブリュイネルに批判されようと
チーム内で孤立したような立場を生もうとも
コンタ君にとっては大事なステージだったのでは、と思います。


ヘタすると、ランスにチームリーダーの位置を奪われていた危険性もありました。
実力を発揮できないまま、アシストに屈していた可能性だってあったと思います。
そんな意味でも「アンドラのステージは重要だった」
そうコンタドール本人も言っていましたし、それは間違いないと思います。


映像としてだけでなく、実際にコンタ君は孤立していました。
それを生み出したのはランス。
2人の確執をマスコミに向けてベラベラとしゃべったり、
チーム内の作戦をコンタ君を抜きで進めたり、
コンタ君を精神的に痛めつけていた事は明白です。
ツールが終わるまで本音を我慢していたコンタ君の心情を思うと涙が出ます。


第15ステージでのステージ優勝で、チームリーダーの座を確立したコンタドール
・・・でしたが、第17ステージの動きが再びランス&ブリュイネルの批判を生み、
極度の緊張状態の中で迎えた第18ステージのタイムトライアルでのステージ優勝。
表彰台でコンタドールは泣いていました。
今思えば、あの涙の意味を理解する事ができます。


第20ステージ、バントゥでの山頂ゴールでも、コンタドールはアンディをマークして
それ以外の「独断の動き」を決して見せなかった。
そして、最終日のシャンゼリゼでのゴール。


ランスとの関係は最悪になっていたのかもしれませんが、
期間中は決してそれを表に出す事はなかったコンタ君。
その「うっ積」が、母国に戻った途端に出ちゃったのかなあ・・・